運動の基本にあるもの

健康に過ごすことの基礎として、すべての年齢において運動が奨励されるようになり、無理のない呼吸法として深く呼吸をしながらゆっくり動くことに、重点が置かれるようになった。この代表的な運動方法は太極拳である。
主に腹式呼吸をしながら動く方法は、単なる運動と異なり、癒し効果も得られる。

酸素を積極的に取り込む

深呼吸をしましょうと話すと、ほとんどの人はまず空気を吸い込むことからはじめる。しかし肺の中にはすでに、ある程度の空気が存在しているので、ただ吸い込むだけでは、新しい空気はあまり入らない。深呼吸はまず吐き出すことから始めたい。
普段は無意識のうちに呼吸しているが、起床時には胸式、臥床時には腹式呼吸を自然に使い分けている。
胸式呼吸は胸の筋肉を使用し胸郭を広げ、肩を挙上させて、肺に空気を取り入れる。
腹式呼吸は横隔膜と腹筋を使用し、肺に空気を引き込む。睡眠時以外に腹式呼吸を意識して行なうことで、ゆっくりと動く運動の補助とともに、安寧も生まれてくる。
呼吸法を意識することで副交感神経を働かせることが出来るため、身体は緊張状態から開放され、焦燥や不安が軽減され、内臓機能も活発になる。
腹式呼吸を採ることにより「非常時の神経」と呼ばれる外界への変化に積極対応する交感神経興奮状態から、「回復の神経」である副交感神経優位の状態に場面設定が変更され、気分を落ち着かせることが出来る。
腹式呼吸を行なう時には、下腹部に両手掌を当て、腹部の動きを手に感じながら、おなかを引っ込ませ、すぼめた口からゆっくりと長く吐く。このとき吐きだす気持ちよりも、お腹の中から空気が少しずつ漏れ出るようにゆっくりと出してゆく。吐く時にはすべてを吐き出すように最後の段階で腹筋を収縮させ、おなかに力を入れる。腹式呼吸は吐くことに重点を置く呼吸法である。